Collection 作品集
Artist 岡本 祥吾
薬と人形--1
GALLERY ギャラリー
わたしは美術、または芸術には"薬"のような効果があると考えています。
それについては今後に詳しく書きますが、東洋の美術品(人形も含め)は特にその効果があり、単に視覚に訴える以上のものを、美術品自体が併せ持っているのです。
それは絵画や彫刻に限らず、様々な優れた物に備わっているもので、昔の人間は特にそのことを重要視していたように感じます。
現在はより視覚に訴える刺激的な表現が多いですが、それは個人としての表現が優っているからで、そのもの自体を生かすことや、そこから生じる要素を、作る側も見る側も、もはや必要としなくなったからだと思います。
では何故必要なくなったのか。それは時代の変化、科学が進歩したこと、それによって人間が変わったこともありますが、一番は要因は人間の"知る"への欲求の低下ではないでしょうか。
わたしは人形制作において単に形を作るのではなく、様々なものと結びつけ制作しています。
そして考え気づいた一つが、"人形は薬で美術"です。